牛焼肉でおなじみのイチボとはどこの部位?馬肉のイチボのおすすめの食べ方や馬刺しの味とは?

馬肉のイチボのおすすめの食べ方や馬刺しの味とは?

馬刺しといえば赤身の肉を思い浮かべる方が多いかもしれません。ところが馬刺しの本場である熊本では「イチボ」という部位に非常に高い人気があるのをご存知でしょうか。イチボは希少部位のため世間にはなかなか出回りません。そんなイチボの味や購入方法について詳しくご紹介します。 

馬刺しの極み|馬イチボ刺し
馬イチボはお尻(尻尾寄り)の肉で、本場熊本でもなかなかお目にかかれない貴重な部位です。鮮やかな霜降りが特徴で、口当たりも良く、旨味もしっかり味わえます。噛めば噛むほど味の深みを感じられるので、肉本来の味を楽しめます。
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馬刺しの赤身と霜降り肉の違いとは? 

馬刺しの中で流通量が多く一番よく食べられているのは「赤身」です。馬肉の別名は「桜肉」と呼ばれますが赤身はピンクよりも赤みがかった鮮やかな色が特徴的です。赤身の馬刺しは噛むたびに馬肉ならではの旨みを濃く感じられます。 

馬は運動量が多いため筋肉質な性質をもっていて牛肉と比較すると馬肉はモチっとした食感です。高タンパクかつ低カロリーである馬肉は、最近ではダイエット中の方や健康を気遣う方を中心に人気が高まっています。 

一方で馬刺しの中でもランクが上がるのは「霜降り肉」です。霜降り肉とは降り始めた雪のように全体的に美しいサシが入った馬肉のことです。一頭からたくさん取れる赤身と比べて霜降り肉が取れる量は少ないため必然的に高級品となります。しかしながら口に入れると上品な甘さの脂が溶け出し、ほとんど噛まなくてもなくなってしまうほど柔らかいので霜降り肉の人気は根強いといえるでしょう。 

霜降り肉は「ブリスケ」と呼ばれる馬の首の根元に当たる部位や「肩ロース」「チョーチン」と呼ばれるあばら肉の一部、そして「イチボ」から取られます。霜降り肉の中でも人気が高いイチボとはどのような味なのでしょうか。 

馬刺しのイチボの味とは? 

馬刺しのイチボは見事な霜降りが入っているのが特徴です。非常に人気が高く一頭からわずかしか取れないので、馬刺しの本場である熊本でもなかなか手に入れることが難しいといわれています。他の部位の霜降り肉と比較するとイチボの馬刺しはやや硬めの食感です。しかしながら口に入れた瞬間に上質な脂が溶け出すのでまろやかな舌触りが魅力です。噛むと馬肉の旨みがあふれ出してきて夢中になって食べているうちにすぐになくなってしまいます。 

見事な霜降り肉を見ると「脂っこそうだ」と感じる方は少なくありません。しかし馬肉の脂は常温でも溶けだしそうにしっとりしているため口に入れれば体温でさっと溶けてしまいます。「さっぱりとした脂」なので想像以上にさっぱりと食べられるでしょう。一度イチボの馬刺しを食べると脂の甘みと赤身の旨味の見事なまでのバランスに感動して赤身には戻れなくなってしまうかもしれません。 

イチボとは馬のどこの部位? 

牛焼肉では聞くことが多いのでイチボがどこの部位にあるのかなんとなくご存知の方もいらっしゃるかもしれません。イチボとは馬の尻の側面の部位です。競馬場で走っている馬がちょうどムチを当てられている部位といえば想像しやすいでしょうか。 

イチボは英語で「エイチボーン」が由来と言われています。これは牛や馬のお尻の骨がアルファベットの「H」の形をしてるため、一説には「エイチボーン」と呼ぶうちに徐々に縮まって「エチボ」から「イチボ」へと変化を遂げていったといわれています。 

背中側の尻の部分は「ランプ」または「ラム」と呼ばれイチボとは区別されます。ランプは赤身になりますが非常に柔らかいため赤身を好みとする方に人気です。 

体重200kgの馬1頭から取れるイチボは約2kg程度。牛のイチボは焼肉店で食べたことがあるから知っている人もいますが、同じお尻周辺のランプと混同されることがあります。どちらもお尻周りのお肉なので似ているのではと思いがちですが、イチボの方がほど良いサシが入り、柔らかな肉質と味わいが人気で個人的にもオススメ。

イチボのおすすめの食べ方とは? 

イチボはなかなか手に入りにくいので新鮮なものが手に入ったらまずは馬刺しとして召し上がってください。美しい霜降りを見ているだけでも十分に楽しめますが馬刺し専用の醤油やタレを付けて食べれば口の中で旨みがあふれ出します。おろし生姜やニンニクをタレに混ぜたものを付けて食べればよりいっそう深い旨みを感じることができるでしょう。 

馬刺し以外の食べ方では「ステーキ」「ローストビーフ」「しゃぶしゃぶ」「すき焼き」がおすすめです。どれも牛肉ではなじみの深い料理ですが馬肉のイチボを使用するとどのような味になるのでしょうか。 

ステーキ 

イチボは全体的に脂がよくのっているのでステーキにしても美味しく食べられます。焼く時のポイントは、中まで完全に火を通すのではなく表面をさっと焼くことです。そうすることで硬くなるのを防ぎ、柔らかくてジューシーなイチボのステーキを味わえます。 

イチボを焼いていると馬刺しでは嗅いだことのない何ともいえない食欲を刺激する香りが辺りに漂うでしょう。イチボのステーキは牛肉のサーロインステーキに勝るとも劣らない深い味わいを楽しめます。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。 

ローストビーフ 

馬肉は細菌や寄生虫を心配することなく生食できる極めて安全性の高い食材といえます。なぜなら馬は、体温が高くて体内に細菌が繁殖しにくく稀にいる寄生虫も冷凍処理することによって完全に死滅させているからです。ローストビーフとは塩コショウを振って表面に焼き目を付けた後に低温で調理し中心部分はレアに近い状態で食べる料理です。そのため馬肉はローストビーフにぴったりな食材といえるでしょう。 

ローストビーフならぬローストホースは中心部分の鮮やかなピンク色が美しくこれまでにない新境地の美味しさを感じられる料理です。脂がよくのったイチボで作ることでどんな方でもしっとりと柔らかく仕上げられます。ローストビーフは薄切りにして食べるのが一般的ですが柔らかいローストホースは厚く切っても美味しいのでおすすめです。 

しゃぶしゃぶ 

しゃぶしゃぶとは薄切りのお肉をお湯にくぐらせて食べる料理です。イチボの脂はくどくないもののしゃぶしゃぶにすれば表面の脂が落ちるのであっさりとヘルシーにいくらでも食べることができます。馬肉は安心して生食できる食材です。そのため薄切りのイチボをお湯にくぐらせる時間は一瞬で構いません。イチボがピンク色になったら食べごろです。 

赤身肉をしゃぶしゃぶにすると少し硬くなってしまいますがイチボであれば上品な脂が溶け出して旨みを引き立てながら柔らかいまま食べられます。そんなイチボのしゃぶしゃぶはあっさりとポン酢を付けて食べるのがおすすめです。おろしニンニクを巻いて食べれば馬肉ならではの旨みをよりいっそう深く感じられるでしょう。 

すき焼き 

すき焼きはお子様からお年寄りまで誰もが好きなメニューのひとつではないでしょうか。甘辛い味付けをしたすき焼きはご飯が進む最強のおかずです。そんなすき焼きをイチボで作ると甘い脂が口の中にいっぱいに広がるいつもよりぜいたくな料理に変わります。 

脂がよくのったイチボはしっかりと煮込むほどに味を染み込ませながら柔らかくなります。溶けだした脂や旨みは他の食材に染み込んでいくので、どの食材を食べてもこれまでに食べたすき焼きを超える深い旨みを味わえるでしょう。とくに素材本来は味をあまり主張することのない豆腐や白菜といった食材は想像以上に濃厚な美味しさになります。 

すき焼きはしっかりと加熱するメニューなので小さなお子様や妊娠中の方も安心して食べられます。家族が揃う時やお祝いの時にイチボのすき焼きを作るのはいかがでしょうか。 

イチボを手に入れるには? 

新型コロナウイルスの流行によって馬肉専門店を含む飲食店では営業時間の短縮要請を受けています。また感染予防のために今は外食するのではなくできるだけ自宅で食事をすることを心がけている方も多いのではないでしょうか。そこで自宅でイチボを食べられるように通販サイトを利用するのはいかがでしょうか。 

熊本県外にはなかなか出回ることのないイチボですが通販サイトなら比較的簡単に購入できます。国内で最も高い馬肉生産量を誇る熊本県産のイチボなら鮮度が良くて脂がよくのった上質なものを購入できるでしょう。通販サイトで取り扱っている馬肉のほとんどは塊肉のまま真空パックに入れられて冷凍された状態のまま届けられます。 

冷凍馬肉は賞味期限が1ヵ月以上と長く、いつでも食べたいタイミングで解凍して食べられるので便利です。一度通販サイトを利用した方はイチボのあまりの美味しさにリピートする方もいます。スーパーなどでは手に入りにくいイチボをお取り寄せして、おうちにいる時間の楽しみのひとつに加えてみてはいかがでしょうか。 

イチボ以外の他の部位もお取り寄せできる 

通販サイトでは一般的な赤身の馬肉はもちろんイチボなどの霜降り肉もお取り寄せできます。それ以外にも「タテガミ」と呼ばれる脂身が美味しい部位や「フタエゴ」と呼ばれる紅白の色合いが美しく、コリコリとした食感を楽しめる部位などといった馬肉にしかない珍しい部位も購入できます。 

通販サイトにはいろいろな部位が少しずつセットになった商品も販売されているため食べ比べをすれば馬刺しの美味しさの幅広く知り、馬刺しの魅力の奥深さを感じることができるでしょう。 

まとめ 

馬刺しには赤身と霜降り肉があり赤身は馬肉ならではの旨みを堪能できます。一方で霜降り肉は馬肉の旨みと同時に甘い脂が口の中に広がっていくのを感じられます。霜降り肉の中でも人気があるのがイチボです。 

見事な霜降りが入ったイチボは濃厚ながらも見た目以上にさっぱりと食べられます。馬の尻の側面の部分からわずかしか取れない希少部位のため、なかなか手に入れることは難しいかもしれません。 

全体的に脂がのったイチボは馬刺しはもちろんステーキやローストビーフ、しゃぶしゃぶ、すき焼きにしても美味しく食べられます。自宅で食べるなら通販サイトの利用がおすすめです。赤身をはじめとして希少なイチボも冷凍で自宅に届きます。おうち時間を楽しむために自宅で馬刺しやそのほかの馬肉料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。 

馬刺しの極み|馬イチボ刺し
馬イチボはお尻(尻尾寄り)の肉で、本場熊本でもなかなかお目にかかれない貴重な部位です。鮮やかな霜降りが特徴で、口当たりも良く、旨味もしっかり味わえます。噛めば噛むほど味の深みを感じられるので、肉本来の味を楽しめます。
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