希少価値の高いイチボ、馬刺しやカロリーを意識した食べ方を紹介

希少価値の高いイチボ

糖質制限ダイエットがブームになり注目を集めるようになったのが「肉ダイエット」。お肉だけを食べる極端なものから食事の一部をお肉に置き換えるものまでさまざまです。しかしお肉にはわたしたちが生きていくために必要な必須アミノ酸やミネラル・ビタミン・微量栄養素などがバランスよく含まれていることは事実です。しかもタンパク質を多く含むお肉を食べることで食欲が抑えられ新陳代謝が活発になりダイエット効果が促進されることも魅力です。

ただお肉であればどのお肉でもよいというわけではありません。脂身が多いお肉は必然的に脂に含まれる成分やカロリーを多く摂取することになり逆に体重が増えることで生活習慣病につながり、大腸がんなどの病気の原因にもなるので注意が必要です。したがって同じ牛肉を食べる場合でもできる限りカロリーが少なく脂身もバランスよく摂れる赤身肉や鶏肉・馬肉などがすすめられています。

このようなダイエットの観点だけではなく味や栄養などの観点からも魅力のあるお肉として「イチボ」と呼ばれる希少部位のお肉があります。あまり聞いたことがないお肉の部位かもしれませんがダイエットの味方として取り入れることを考えてみていただきたい部位であることは事実です。そこで今回の記事ではイチボとはどのような特徴のあるお肉なのか、なぜダイエットに適しているのか、またダイエットの観点からおすすめできる調理方法なども含めご紹介します。

馬刺しの極み|馬イチボ刺し
馬イチボはお尻(尻尾寄り)の肉で、本場熊本でもなかなかお目にかかれない貴重な部位です。鮮やかな霜降りが特徴で、口当たりも良く、旨味もしっかり味わえます。噛めば噛むほど味の深みを感じられるので、肉本来の味を楽しめます。
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イチボとは?

まずイチボの部位はどこなのか、またその名前の由来についてご紹介します。

イチボは牛や馬の希少部位

イチボとは牛や馬のお尻の部分の肉です。お尻のあたりでもとくに尻尾に近い骨盤周囲の肉になります。

尻尾に近い狭い領域のお肉ですので体重が700kgを超えるような肉牛一頭から、実はおおよそ10kg程度しか取れません。つまりとても希少価値が高い部位だといえます。

ちなみに同じお尻周辺の肉にランプがあります。ランプはイチボよりも前方、腰の周辺のお肉のことです。イチボよりもたくさん取れることもありお尻の肉といえばランプと考えられるのが一般的でしょう。

イチボの名前は英語が由来

イチボとはなかなか聴き慣れない言葉ではないでしょうか?

その名前の由来はイチボが骨盤周囲にあることと関係していると考えられています。骨盤はお尻の骨ですが背骨と足をつなぐ役割があり動物の種類や性別によってその形が異なっています。

牛や馬の骨盤の骨は後ろからみるとアルファベットのHの形に似ていることから英語ではH bone(エイチボーン)と呼ばれています。一般的にはAitchboneと書かれることもあるようです。

このエイチボーンがなまって「イチボ」と呼ばれるようになったとの説が有力と言われています。

イチボの特徴

特徴的な名前のイチボですが肉そのものにも特徴があります。

通常お尻周辺の肉はしっかりと発達しているだけでなくほどよく脂身が乗っているのが特徴です。

イチボの肉は尻尾に近いところにあることもあってランプ肉に比較的多い筋の部分が少ない特徴があります。筋が少ないため概して柔らかい肉質となっています。

またサーロインほどではありませんが旨味を備えたあっさりした脂が適度に霜降り状にのっていることも特徴です。

このような特徴があるためにとても食べやすく、上質な赤身と脂身がブレンドされた希少部位にふさわしい最上のおいしさを味わえる部位です。

イチボに含まれる栄養素とカロリー

とても貴重であり、かつ最高の旨味を味わえるイチボですが栄養やカロリーの面ではどのようになっているのでしょうか?

イチボは100gで234kcal相当のカロリーがあるといわれています。

和牛肉のランプは脂身つきが319kcal/100g、赤身肉で196kcal/100gとなっていますので比較的似たカロリーだといえるでしょう。ちなみに他の骨に近い部位であるリブロース(和牛肉)は赤身肉でも395kcal/100g、脂身つきになると674kcal/100gですのでイチボはこちらに比べるとはるかにカロリーは控えめです。他方牛肉のなかではカロリーが最低レベルのそとももの赤身肉は159kca/100gなのでイチボのカロリーが一番低いというわけではありません。

(出典:日本食品標準成分表2020年版八訂)

なお、お肉にはもともとタンパク質が豊富に含まれていますがイチボ肉には他の部位と同様にビタミンB6や亜鉛など肌や粘膜を健康に保つ役割をもつビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。

イチボはダイエットの味方?

比較的カロリーが低めであることがわかったイチボですがダイエットに適しているのでしょうか?

結論から申し上げると「食べ方次第」といえます。イチボには赤身と脂身のバランスがよく食べやすい柔らかさと旨味をもつ特徴がありますが、カロリーは必ずしも最低レベルにあるわけではないことから注意が必要です。

とくに食べすぎないようにすること。また調理をするときには脂の部分が落ちるような工夫をすることです。そこで続けてカロリーを意識したイチボを使ったダイエット料理の例をご紹介します。

カロリーを意識、イチボを使ったダイエット料理

ではカロリーを意識してイチボを料理するレシピ例をご紹介します。

ただしその前にお肉をダイエット料理とし調理する際の注意点をご説明します。

お肉をダイエット目的に料理する際の注意点

お肉を食べてダイエットをしたい場合まず脂身の少ない部位を選ぶこと。また高熱での調理を避けることを意識しましょう。

脂身が少ないことはカロリーが低いことに直結します。ただイチボのようにある程度脂身がついたお肉を食べる場合、高熱で調理して脂身を落としたいと思いがちですが、よく焼いた肉はとくに大腸がんの発症と関係する有害物質を産生することが指摘されています。

したがってあまり焼きすぎないで脂身を落とす方法を考えるとよいでしょう。

イチボを使ったおすすめダイエット料理

イチボの味わいを残しつつ・高熱で焼かず・脂身を落とす料理とは「ローストビーフ」です。

ローストビーフはお肉に含まれる水分をできるだけ多く残すためにゆっくりと調理する必要があります。また焼き上がりもミディアム〜ウェルダン以下の焼き加減にするとより美味しく召し上がれます。

以下、調理法を段階的にご紹介しましょう。

材料(4人分)

イチボ 450g

【下味調味料】

塩 少々

黒こしょう 少々

エキストラバージンオリーブオイル 小さじ1杯

ニンニク(すりおろし) 小さじ1杯

【ソース】

水 大さじ1/2杯

赤ワイン 大さじ2杯

コンソメ 小さじ1杯

有塩バター 8g

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STEP.1
イチボのかたまりを冷蔵庫から取り出しペーパータオルで水気を拭き取ります。混ぜ合わせた下味の調味料をお肉にすり込みラップをかけて90分ほどかけて冷蔵庫で保存します。
STEP.2
オーブンを120度に温めておきます。
STEP.3
お肉を耐熱皿に入れてしっかりと蓋をします。
STEP.4
オーブンにお肉を入れて焼きます。時間の目安はミディアムで20分、ミディアムレアで15分、レアで10〜15分間です。この間オーブンのドアは閉じたままにします。
STEP.5
この間にソースを作ります。材料をフライパンに入れバターが溶けるまで中火で加熱します。
STEP.6
お肉は焼き終えたら温めた大皿に移し20分ほど休ませて肉汁が肉全体に行き渡るようにします。粗熱が取れたら薄切りにし、ミニトマトなどを添えてできあがりです。ソースをお肉全体にかけていただきましょう。

イチボの究極の食べ方は、馬刺しです!

イチボの特徴は旨味のある赤身肉であり柔らかくて食べやすいところにあることはすでにご紹介しました。

その特徴を最大限に活かしたまま食べる方法は生で食べることです。ただ残念なことに牛肉を生で食べることは衛生上問題があります。

そこでおすすめなのが馬肉です。

馬のイチボは同じくお尻の部分ですがちょうどムチが当たる場所になりますので部位のイメージがしやすいのではないでしょうか?

イチボの馬刺しをおすすめできる理由は主に2つあります。

1点目はもともと馬肉は牛肉と比べてカロリーが低めであることです。

2点目は馬肉の脂成分が健康によいといわれている不飽和脂肪酸が中心だということです。

牛肉に含まれる脂は飽和脂肪酸が中心であり、食べすぎは生活習慣病の原因となることがわかっています。

不飽和脂肪酸はコレステロールや血圧を下げる作用があります。ダイエットを意識する際でも食べ過ぎにだけ注意すればよく無理に脂を落とすために加熱する必要はありません。

イチボのもつ旨味を堪能しつつ、体にも健康的であるため馬刺しをおススメします。

ただし牛肉と同じように馬のイチボも量が限られており馬肉の産地外では簡単に手に入るものではないのが難点です。熊本県のような馬肉の産地外にお住まいの方がイチボの馬刺しを手に入れるためには通販サイトを利用するか産地まで出向いて購入するしか方法はないでしょう。

馬刺しの極み|馬イチボ刺し
馬イチボはお尻(尻尾寄り)の肉で、本場熊本でもなかなかお目にかかれない貴重な部位です。鮮やかな霜降りが特徴で、口当たりも良く、旨味もしっかり味わえます。噛めば噛むほど味の深みを感じられるので、肉本来の味を楽しめます。
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まとめ

イチボの特徴やダイエットを意識した調理法などについてご紹介しました。

希少部位ですので簡単に食べることができるお肉ではないことは間違いありません。しかしダイエットや健康の観点からも食べる価値のある部位であることも間違いありません。

ご自分へのご褒美やお祝いごとなどのイベントに合わせぜひイチボを食べてみることをおすすめいたします。